エンゲージメントってご存じですか?
言葉の意味は婚約・契約・協約・契約といった意味合いです。
今回お話しする人事領域では、愛着信・愛社精神・思い入れといった、従業員一人一人が組織に愛着を持って、企業が一体となって成長し、絆を深めていくことを指す言葉です。
従業員エンゲージメントが高ければ社員の定着率・モチベーション・生産性がアップし、会社に対して利益を上げる状況が生まれます。
今回はこの従業員エンゲージメントの高い会社の見極め方について5つの指標をご紹介します。
是非皆さんの転職活動にご活用ください。
▼こんな人におススメ
・やりがいをもって仕事をしたい。
・モチベーションの高い仲間と働きたい。
・離職率の低い会社で働きたい。
離職率の低い会社で働くにはエンゲージメントの高い会社を選ぼう
そもそもなぜ『エンゲージメント』という言葉が普及し始めたのでしょうか。
知名度が上がったタイミングは米アップル社が各店舗でエンゲージメントの指標を活用したタイミングです。
従業員一人ひとりが組織に愛着を持ち、従業員と企業が一体となってお互いに成長し合い絆を深める関係という抽象的な情報を、数値化しました。
この抽象的な情報を可視化できるようになったことで、会社に対しての思い入れ度合いを把握することができ、結果として利益の向上・離職率の低下等、様々な側面でメリットがあったためです。
今従業員エンゲージメントが求められている理由
2021年現在は日本のエンゲージメントに関する意識はまだまだ低いです。
世界最大級の人材企業アデコがウイリス・タワーズワトソン取締役の岡田氏と対談し、エンゲージメント調査結果を記事にされていました。
参考:アデコ株式会社「日本はなぜ従業員エンゲージメントが低いのか?」
エンゲージメントが低いことから実際に起こりうる問題としては、「優秀な社員の転職」です。
利益を生み出す社員が転職する会社では、結果として利益損失となりますよね。
仕事に対して、強い目的・目標・誇りをもって取りむことができない人が日本では多く、
転職を軽く見て行われる方もいらっしゃるのが現状です。
こういった会社に損失を与えてしまう状況を改善するべく、昨今エンゲージメントは着目されています。
従業員満足度との違い
エンゲージメントと間違えやすいのが、従業員満足度です。
従業員満足度は、文字通り、従業員の「満足度」を示しており、会社から一方的に与えられた報酬や環境、待遇の上に成り立ちます。
そのため、昨今のコロナウイルスなどの影響で、会社の業績が厳しくなりこれまで用意していた福利厚生や給与条件などの待遇が悪化すると、従業員満足度は失われてしまう可能性があります。
それに対して、エンゲージメントは、愛着信・愛社精神・思い入れといった従業員の考え方に注目した指標のため、従業員満足度の高さとエンゲージメントの高さは似ているようで全く違うものです。
また、エンゲージメントは、満足度の向上が従業員の成長や企業の業績アップには必ずしも結びつかないということも大きな違いです。
3億円の宝くじを当てた人が、人生堕落していったという話は有名ですよね。
同じように、待遇環境がその人に誇りややりがいを与えるものではないということです。
エンゲージメントの高い会社の特徴5選
エンゲージメントの高い会社の特徴をご紹介します。
選考を通じて把握できるタイミングは「求人票の記載可否」・「担当官からの会社説明」、「内定後面談・条件面談」です。
主に組織・従業員に対する内容を確認することが効果的で、離職率の低く、やりがいのある会社の傾向をピックアップしました。
Focus①:【組織】エンゲージメント調査を4半期・半期に一度のペースで行われている。
エンゲージメントの高い会社を把握するためには、所属したい会社・団体のエンゲージメント調査に関して目を向けなければなりません。
エンゲージメント調査を各企業で実施している内容は下記です。
1.アンケート調査
2.パルスサーベイ(タイピング量・顔認証・生体データ等収集)
このエンゲージメント調査を行っているかどうかを確認しましょう。
会社の方針として、従業員満足度を高める取り組みを行っているかの判断材料になります。
Focus②:【組織】会社ビジョンは浸透しているか
ビジョンの浸透度合いは確認しましょう。
会社のビジョンが浸透は大きい企業ほど難しく、小さい会社ほど簡単です。
大きな会社では社長が掲げるだけではなく、役員・管理職・現場全員にその掲げたビジョンを何百男善人に認識してもらう必要があるからです。
また、エンゲージメントの観点からすると、ビジョンや理念がよくわからない会社で誇りや積極性を持って取り組めますでしょうか?
自分が所属する会社1人1人がビジョンに共感し、その社会的意義を発信していくべく各人が頑張っているという状態を作れているか。
実際に入社を検討する場合は、会社の理念やビジョンへの取り組みにアンテナを張ると良いでしょう。
Focus③:【組織・従業員】仕事内容は明確か
仕事内容に関して、エンゲージメントを高めるためには、自分の成長や誇りをもって行う仕事が必要不可欠です。
その中で、仕事の役割分担は明確かどうかを確認する必要があります。
明確でない場合、長時間残業や仕事の持ち帰り等が発生し、残業することが常日頃必要となり、エンゲージメントの低下を招きます。
仕事をする気持ちとして「こんな仕事すると思ってなかった」という感情が出こないようにしたいですよね。
事前に業務内容を細分化・明確化できることで、誰が・いつまでに・どこまで仕事を進めればいいのかを把握し、エンゲージメントの高い会社か低い会社か判断することができるようになります。
Focus④:【従業員】自分の仕事に誇りや価値を見出している。
従業員は、「言われたことをやる・指示されたこと以外はやらない」という状態になっていいないか確認します。
そのために、上記のUWES(ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度)を把握する必要があります。
UWESとは「バーンアウト(燃え尽き症候群)」の研究で有名なユトレヒト大学シャウフェリ教授が「ワークエンゲージメント」について言及意をしており、仕事に関するポジティブな心理状態を示す指標です。
熱意・没頭・活力の3方向から仕事に対するモチベーションを状況を確認するものです。
これらが高い会社は、心身の健康・結果に関するコミットメント・離職の低下・パフォーマンスの向上を見込めます。
皆さんが従業員の方と面談し、UWESに当てはまっているかどうかを判断することで、離職率の低い会社かどうか判断できます。
従業員面談の際は、この人は仕事に対して熱意があるのか・没頭しているか・楽しんでいるかを確認するようにしましょう。
Focus⑤:【従業員】知人・友人に自分の会社を勧められる。
「知人・友人」に自分の会社をおススメすることはできますか?
おそらくどの企業に勤めている方でも、「うちの会社給料低いよ」とか「仕事つまらないよ?」などといったマイナス面が見えてくると思います。
どこでもこれは当たり前で、自分が本気で行っている仕事の辛さを知っているので、皆さんおススメはしないんですよね。
ただ、よく聞きませんか?「知り合いの会社に入社した」・「友人の勤めている企業を紹介してもらった」と言ったいわゆるリファラル採用で採用された方。
どの企業にも良い点、悪い点はあるけども、その中で自分がおすすめしても大丈夫というハードルを越えているかどうかがポイントです。
おススメして大丈夫な場合は、従業員エンゲージメントが高く、大変な面はあるけども学びややりがい、活力を持って取り組むんでいるということを表しています。
まとめ
前述した内容を自分が把握するために
面接での質問内容を紹介します。
今回お話しした内容は求人票だけで把握できない情報が多いです。
せっかく転職して入社する会社で、誰よりも成長できるように心がけましょう。
また、今回お話ししたエンゲージメントの高い会社にはメリットがたくさんあります。
離職率の低さ、仕事に関するやりがい、チームで行う推進力、風通しの良い社風。
全てを兼ね備えている会社は多くないですが、どれも自分の勤める会社にはほしいものです。
しっかりと企業とすり合わせをして納得して入社できるかどうかが、皆さんの活躍のポイントとなります。
今後の転職活動に役立ててもらえるとうれしいです。
一人で転職活動が不安であれば、個別のキャリアカウンセリングも行っています。
Twitterで個別でメッセージやり取りも可能ですので、気軽にご連絡ください。
皆さんの活躍を心から祈っています。
コメント